現在はエロゲーの体験版、製品版の感想、紹介をしています。
青年兵士ロラン CV:永倉仁八祖国を隣国の侵攻によって失い、祖国解放のために戦う青年兵士。自由フランス軍での厳しい訓練を終え、フランスSASへ配属されたばかりだった。正義感が強く裏表のない好青年だが、一度正しいと思ったことに対して頑な面があり、独善的な考えに陥りがちな欠点も持ち併せている。ノルマンディー上陸作戦の行動中、不慮の事態から異界との狭間に迷い込む。そこで黒公女・エドワルダと遭遇し、完全に異形世界へと迷い込んでしまった。エドワルダの剣に斬り伏せられた彼だったが、乙女ジャンヌに救われる。そして作戦中に行方不明となった親友・オリヴィエを見つけて元の世界へ戻るため、ジャンヌが召喚した不壊の聖剣・デュランダルを手に数々の戦いをくぐり抜けていく。その中で、彼女を守る聖騎士としての力と志に目覚めていく。
乙女ジャンヌ CV:あかしゆき時を忘れた時計台に、たった一人で暮らしている無垢なる乙女。どこまでもまっさらな心の持ち主で、争いや戦いを恐れる心優しき少女。時計台の泉の畔で傷つき倒れていたロランを介抱し、その命を救う。その後はロランと共に、異形世界に浮島のように点在するリジョンを巡ることになる。異形世界の住人・シルエットたちには “聖女” と崇められるが、本人は戸惑うばかり。ロランの危機に際し、祈りにより泉から聖剣・デュランダルを召喚し彼に授ける。しかし彼女自身は何故そのようなことができたのかも全く理解していない。やがて異形世界の人々が背負う罪障を消滅・浄化する聖女として目覚めるのだが──
黒公女エドワルダ CV:御苑生メイ海を隔てた異国より侵略してきた恐るべきテルールにして、美麗なる黒衣の女騎士。母国の王位継承者であり、その証である慈悲の聖剣・クルタナを召喚して揮う。しかし彼女の振る舞いは、剣の二つ名とは真逆。夜な夜な配下を従えて、自らの愉悦のためだけにシルエットを無慈悲に狩り立てる。異界の狭間に迷い込んだロランとオリヴィエを襲撃したのも彼女であり、彼女の剣を身に受けて生き延びたロランに強い関心を抱き、彼をどこまでもつけ狙う。占領したリジョンに築いた居城 シャトー・ガイヤールを根城とする。
魔女ジャンヌ CV:あかしゆき乙女ジャンヌと似た面差しの鎧姿の女性。大人びた姿は、彼女の姉か近しい縁者のように見える。凜々しい戦姿は悲劇の英雄 ジャンヌ・ダルク その人を彷彿とさせるが、表情は張り詰め 瞳は常に憎悪を宿し、総身に冷たい殺気を纏っている。彼女は異形世界の住人たちが求める救済の声には耳を貸さず、ひたすらに侵略者の軍勢を追い求め、彼らとの戦いのみに明け暮れる。穢れし魔剣・ジョワユーズを揮い、その刃に掛けた者を一切の区別なく消滅させる。永年の宿敵であるエドワルダを追跡する中で、ロランや乙女ジャンヌと邂逅する。
血濡れの騎士ジル・ド・レ CV:野☆球敵の返り血に塗れた鎧を纏う騎士。端正で怜悧な顔をしているが、その肌は蝋のように青ざめ、瞳は炯々とルビーのように赤く輝き、吸血鬼的な雰囲気を醸している。普段は物静かで高位貴族然とした洗練された物腰だが、血を見ると狂気に染まる。魔女ジャンヌを神の如く崇拝してかしずき、彼女の果てなき闘争に付き従う。彼の揮う大剣・フランベルジュは実際に炎を纏い、敵をその魂までも焼き尽くす。彼の名は、かつて ジャンヌ・ダルク と馬首を並べて戦い、彼女の死後、領民の殺戮に明け暮れた狂気のフランス元帥のそれと同じであるが──
謎の貴婦人ミレディ CV:奥川久美子ロランと乙女ジャンヌの前に現れた、神出鬼没かつ神秘的な女性。時にロランと乙女ジャンヌに助言を与え、また時に不可思議な術を操る。自らミレディと名乗ったが、それはデュマ・ペール作 『三銃士』 に登場する架空の人物の名であり、偽名であることは明白である。普段は黒の尖塔・オベリスクに住み、なにやら研究に明け暮れている様子。異形世界の理を知悉しており、ロランがいた世界の存在も把握していると思われる。
白の騎士ガヌロン CV:???霧を飛び越え、リジョンの間を渡ることのできる飛龍を駆る近衛竜騎兵。異形世界の広い領域を支配し君臨する 大帝 の使者としてロランたちの前に現れた。ロランをつけ狙うエドワルダとの戦いに介入し、彼とジャンヌを大帝の宮殿へと招く。象牙色の鎧兜を常に身に纏い、その兜の奥からくぐもった声音で語り掛けてくる。重厚な刃を持つ宝剣・ミュルグレスは、彼が敵と認めた存在の五体と魂を打ち砕く。対等と認めた相手に対しては騎士として丁重に振る舞うが、従者や大帝の被支配民に対しては極めて傲慢で、時に苛烈な仕打ちをも辞さない。
水妖オンディーヌ CV:和葉白の騎士・ガヌロンに仕える水妖にして “湖の乙女” 。宝剣・ミュルグレスを召喚し白の騎士に与え、その力の源泉となる。献身的に主に仕えるが、悲しきかな、その主は彼女をただの道具としか捉えていない。水妖は人間を愛し愛されることで、人間に等しい魂を得るという伝承がある。しかし彼女が主への愛によりそれを得ているとは、到底思えない。
戦友オリヴィエ CV:瑠璃之晃ロランの良き親友。 共に祖国フランスを脱出し、自由フランス軍に加わった。同い年だが数ヵ月先に生まれていることもあり、何かと兄貴風をふかす。お調子者で、学校でも部隊でもムードメーカーである。女性に目がなく手が早いのが玉にキズだが、悪びれる風はない。ノルマンディー上陸作戦では、ロランと共にフェカン郊外の森へと降下。そして霧に包まれた森の中で黒公女・ドワルダと遭遇する。ロランが意識を失った後、彼がどうなったのかは定かではない。
Hシーン体験版でのHシーン有。
ストーリー1944年6月6日午前0時15分。月夜の静寂は、突如として打ち破られた。夜陰を縫って大陸に飛来したC47輸送機の編隊は、地表からの照空灯照射よって機位を暴露された。けたたましい警報により目を覚ました高射砲陣地が号砲を上げ、死を招く無数の鉄片を、宵闇に嵐の如くばら撒き始める。間もなく、高射砲弾の一発が編隊の至近距離で炸裂した。編隊の中の不運な一揆が破片の雨を浴びてその身を震わせた。右翼に被弾したその機体は機首を傾け、高度を落としていく。損傷機の操縦士は必死に体制を建て直そうと試みるが、逃さじとばかりに無数のオレンジの火線が容赦なく殺到した。数条の火線に掠められ、機体は更に大きく揺さぶられた。兵員カードの内壁に背を預けて降下開始を待っていた空挺部隊の歴戦の兵士たちの間にも、流石に動揺が走る。今ので右のエンジンが完全に停まった事を心配し、ちゃんと送り届けられるのだろうかという不安が広がる。半壊した主翼に、煙を噴いて停止したエンジン、そして彼らの機めがけて殺到する無数の火線、全ての要素が彼らにとって最悪の状況を示している。間もなく連絡扉が開き、彼らの中隊を率いる士官が姿を現した。総員降下!直ちに降下を開始せよ!本機は方向舵を損傷し、操舵不能!目下、フェカン方面へ流されている!やがて対空機銃弾が数発、装甲を貫通して飛び込んでくる。腰をあげたばかりの隊員達が跳弾によって次々とドミノの如く薙ぎ倒され、激しい風が吹き込んでくる。機体は更に傾ぎ、高度を落としていく。惨禍の中、運良く跳弾を逃れた青年兵士ふたりが、傾斜が急速に大きくなっていく床を這い伝うようにして、後部降下ハッチへとたどり着いた。ロランと呼ばれる赤毛の青年兵士と、その相棒である灰色の髪の青年の兵士が夜空へ飛び出したのと、輸送機が爆発四散したのはほぼ同時のことだった。数秒後、頭上で無事落下傘が開き、風邪をはらんではためいた。しかしながら、降下目的地から離れていく。二人の落下傘は、市街地から遠く外れた西の森林地帯へと、否応なしに流されて行くのだった・・。怪奇な色彩を帯びた空と月の下では、森に落下傘降下したふたりの青年兵士が一心不乱に森を駆けていた。オリヴェイの名を呼び、先行するロランは、夜陰と霧ではぐれそうになった相棒のオリヴェイを振り返り、慌てて腕を大きく振って手招きする。フランス解放軍を示すロレーヌ十字架の記章の入った迷彩服と、赤いベレー帽に身を包み、M1928短機関銃を肩から提げた青年たちは狼狽し、顔色を酷く青褪めさせていた。ひとつは、彼らの頭上に広がる尋常ならざる風景故に。そしてもう一つは背後から追い縋る者たち故に。森閑とした静寂がわだかまる闇を千々に引き裂くかのように、甲高く鋭い女声の号令が、彼らの背後で木霊した。落下傘降下後、森の中で無事に落ちあった青年兵士ふたりは、突如、闇の中から染み出すように現れた騎馬の襲撃を受けたのだ。彼らは反射的に機銃で応射したが、騎馬はひるむことなく追撃の手を緩めない。謎の追跡者たちは着実に彼我の距離をつめてきていた。騎影が彼らの左右を追い越して行く手を塞ぐのを認め、ロランとオリヴェイは、遂にその場で足を止めた。もう観念したか。と、女の声が聞こえてくる。霧越しに彼らに投げかけられたのは、鼻に抜ける様な妖艶な響きを帯びた女の声だった。漆黒の騎影がひとつ、悠然とロランとオリヴェイの前に進み出てくる。時代がかった漆黒のドレスをはためかせた鞍上の貴婦人は、無駄の一切ない挙措で、黒馬の手綱を流麗に操っていた。ロランはどこかの軍の所属・・と一瞬考えたが、そんなわけもなく。こんな酔狂な衣服を纏った女士官など、いるはずがない。ロランが女に何者と問いかけても答える気のない黒衣の女騎士。不気味な存在との対峙に耐え切れないオリヴェイが悪態と共に引き金を引き絞ったが、機関銃弾は彼らに到達しても、血しぶきどころか、火花も着弾音すらも上げず、ドライアイスが蒸散するかの様に煙となって消えてしまった。女騎士の余裕の笑みは崩れず、その程度で我らを打ち滅ぼそうなどとは、笑止にすぎるわ。と一歩ずつ彼らのすぐ目前へと詰め寄ってくる。黒衣の女騎士は、クルタナという慈悲の剣をもって、血曇りひとつ滲まぬ刀身を十字を切るように振るいつつ、女騎士は厳かな儀式の聖句でもあるかのように呟いた。喉笛を切り裂かれた当のロランは、不思議と痛みを感じない。ただ糸が切れたようにふっつりと全身から一切の力が抜け、抗いようもないままに、大地へと崩れ落ちていく。オリヴェイがこちらへ駆け寄ってくる足音と声がその事実とは裏腹に、むしろ彼から遠ざかっていく様に聞こえた。死ぬのか。とロランは思いながらも、彼の意識はどこまでも瞑い深淵の底へと墜ちていった。ロランが気づいた頃、雲ひとつない青空を映しこんだかの様に美しく澄んだ蒼い瞳が、彼の顔を上からまじまじと覗き込んでいた。まだ意識が曖昧なままのロランは、まるで事態が飲み込めず、戸惑いながら唇を動かす。しかし舌と喉の奥が強ばって、思った様に声にならなかった。見知らぬ少女にどこか痛くはない?と身体の心配をされて初めて気づく。身体のどこにも痛みを感じていない事に。あの時確かに黒衣の女騎士にクビを斬られたはずなのに、痛みも何も感じないって・・どういうことだ?と困惑する。恐る恐る、自分の首筋に掌を宛がったのだが、女騎士の剣で切り裂かれたはずの喉の様子を探るが、どこにも傷がない。夢だったのだろうか・・と何がなんだか分からないロラン。見知らぬ少女が心配そうにロランを見つめているのだが、ふとオリヴェイがどうなったのか気になったロランは、もう一人誰か倒れてなかったかな?と質問する。見知らぬ少女は、あなたひとりだけよ。と答える。どうやらオリヴェイと離れ離れになってしまったと友人の心配をしていると、見知らぬ少女がロランに目を覚ましてくれてよかったわと話す。ロランが起きるのをずっと待っていたのだというこの見知らぬ少女は、地元の住民なのだろうかと考え込んでいたのだが、ロランはその前に泉に浸かるようにして倒れていたと先刻この少女が言った事を思い出し、感謝の言葉を口にする。しかし、ロランは一刻も早く友軍に合流しなければ・・と森の外への道を探そうと考えていた。ロランは道を尋ねようと見知らぬ少女に視線を戻すと、彼女がなにやら好奇心に瞳を輝かせては質問をしてくる。あなたは神様にお仕えしてる人なの?と。ロランの迷彩服の腕に描かれた二重十字の記章を指して問う。ロランが着ている服の刺繍が神様の十字架であることを理解しているようなのだが、私が持っているのとはちょっと違うと話す少女。ロランは少女にこれはローレヌ十字といって、聖ジャンヌ・ダルクの象徴で、自由フランス軍の記章さ。別に神父様ってわけじゃ・・と言いかけた途端、少女は聖ジャンヌ・ダルク?と不思議そうにつぶやく。ロランの言葉を遮って、少女が戸惑いの声を漏らす。ロランは少女に気に障ることでも言ったのだろうかと心配しているも、目眩がしただけと少女は返事をしてロランに微笑み返した。少女は思い出したかのように、会話の続きを始めるのだが、聖ジャンル・ダルクって・・・そんな賢者様いらっしゃったかしら?聖書には書いてなかった気がするけど・・と知らない様子。ロランはフランスの守護聖人の一人じゃないかと少女に説明するのだが、少女の知るフランスの守護聖人は聖母マリア様、聖ミカエル様、聖マルタン様でしょう?といって聖ジャンヌ・ダルクの名を呼ぶことはなかった。フランスの救国の英雄とされるジャンヌ・ダルクが列聖されたのは1920年、わずか四半世紀前の事。1909年に福者に列せられて間もなくのことだった。先の欧州大戦では祖国防衛の象徴として国威発揚のため称揚され、フランス各地に彼女を奉る協会が相次いで建設された程だった。爾来、聖ジャンヌ・ダルクはフランスの主要な守護聖者として全国民から深い崇敬を受けている。フランスに住む者なら知らぬ者などないと思っていたのだが、こんなこともあるのだろうかとロランは少女を見ながら思った。つけたして少女は自分と同じ聖女様がいるなんて知らなかったと話し、自分の名前をジャンヌと名乗る。その時ロランは以前、どこかでジャンヌと会ったような懐かしいような切ないようなそんな感情がわきあがってくるのを感じていた。それにしてもここはどこなんだろうかとロランは改めて周囲を見渡すが、遠くの様子は釈然としない。いつまでもこうしてのんびりとしている訳にはいかないロランは、ジャンヌにこの森を出る道はどこにあるのだろうかと問うのだが、道なんてないとジャンヌは答える。そもそもここに住んでいるとまで言われてしまい、ジャンヌが指さした方向には塔のような時計台のような建物がひっそりと建っていた。キミ以外にも誰か住んでいるのかい?そうロランは質問する。もし誰か年配者が一緒にいるなら、話を聞くことができるし、そうすればこの辺りの詳しい情報が手に入る。そう期待していたのだが、返ってきた答えは「誰も居ないわ」とのことだった。寂しそうにするジャンヌを見て、ロランは何故こんな所に少女が一人住んでいるのだろうか。そしてこんな所で一人で暮らせるものなのだろうかと沢山の疑問が浮かび上がってくるのだが、詮索するのも流石に不躾と考え、ロランはただ沈黙している。そしてもう一つの違和感、疑問があった。時計台の方を見て、時計の針は2時過ぎをつげており、ジャンヌが先ほど言っていた夕方近くになるような時間とは到底思われなかったのだ。ジャンヌにそのことを質問しようとするも、ひょっとして時計自体が動いていないという可能性が・・と考えたロランは時計を凝視するも、やはり止まっていると確信する。もともとジャンヌひとりしか住んでいないここで、誰が整備できるのだろうかと考えたが、誰も居ないだろうし止まっても不思議ではないと思うロランだった。ロランに良かったら私の家に寄ってもらえないかしら?とジャンヌが話す。ここにお客さんが来るのが初めてらしく、ジャンヌももっとロランの話が聞きたいからと言うのだが、ロランはやらなければならないことがあるといって、ジャンヌの話を断ろうとするも、ジャンヌはそこの森は抜けられないと言う。不穏な響きの言葉の理由をジャンヌに質そうとしたその矢先、辺りは暗くなり始める。ジャンヌも「お日様が沈む」と言うのだが、それはロランが知っている日没とは異なるものだった。空は赤一色。そこへ漆黒の満月が浮かび上がってくるのだ。黒衣の騎士と襲われた時の状況が似ており、ロランはここはどこなんだ。自分の知っている世界ではないのか。と考えがまとまらぬまま、オリヴェイを探しにいこうとする。ロランを止めようとするジャンヌであったが、悪寒と闇がロランを包み込む。ジャンヌが呼びかけてくる声にようやくロランの意識は引き戻され、泉のほとりに戻っていた。ロランはジャンヌにあの森は一体なんなんだ。そして君はこんな処に一人でいつからいるんだと問う。あの森はどうしても抜け出すことは出来ない。いつからここにいたかと言えば、気がついたら、あの時計台にいた。何度お日様が昇って沈んだかなんて覚えていない。そんな風にロランの質問に答えては、泣き出してしまった。ロラン同様、ジャンヌもこの小さな世界から抜け出せず、森とあの時計台が彼女全てだったという事から、唯一、初めて会った人間であるロランがあの恐怖の森から戻ってきてくれたことを嬉しく思っていたのだろう。ジャンヌが落ち着いた後に、共に時計台を目指し質素な部屋を目の当たりにする。まるで田舎の古民家みたいだと思ったロランはここでも不可解な体験をすることになるのだ。いつの間か部屋の蝋燭が点いていたり、威厳ある宗教施設か大学の研究室にでも収蔵されて然るべき写本の数々が無造作に書架に納められていたり、古典文字を独学で読めると言い張り、読めない時は神様の御使いから教えてもらったと話すジャンヌだったり、何も無かった卓上に魚料理の盛られた皿が置かれていたり。一体どのようにして・・と謎が深まり、既に自分はこれまでいた世界の常識がここでは大して役に立たないということを自覚していた。黒衣の女騎士との対峙、抜け出せない森、赤く染まる夜空、ジャンヌの言う神の御使いからの声。自分が迷いこんだのが、生まれ育ってきた世界とは全く異質な世界であると言うことを身をもって実感しているロランは、友軍と合流すべくこの異質な世界から抜け出す手段を探し始めるのであった。この後、異質な世界に迷い込んでしまったロランなのですが、ストーリーの中で一番の謎であるジャンヌの住んでいる時計台が様々な場所に転移を繰り返し、森の中にいたはずなのに人々が住む場所へと移動していた。なんて不思議なことも起こります。パッと見、ジャンヌの生涯を描いたストーリーでもあるのかなと思ったのですが、後に魔女ジャンヌという乙女ジャンヌ(ロランが最初に会ったジャンヌ)に似たジャンヌが出てくるので、ストーリー的に時計台はフランスの歴史の中をあっちこっちへと彷徨いながらも、ロランと乙女ジャンヌ(魔女ジャンヌになる前のジャンヌ?)の二人が、その歴史に巻き込まれるといった感じでストーリーが進んでいくことになります。多分。なので、フランスの歴史を知っている人にとっては恐らく、こういうオリジナル展開も面白いなーとか、自分の知ってる人物像とは違うけど、面白いなーといった感じでエロゲーらしさのあるフランスの歴史を再び、学ぶことができるのではないでしょうか。全体的に、好奇心を刺激されるようなストーリーです。分かれば分かる程面白い。歴史が分からなくても、話の流れがある程度分かるので面白いというのが正直な感想です。ロランの心境が、そのまま自分の心境になってしまうかのように、気づけばwikiとかフランスの歴史について検索しながら、「これってこういう事なんだ・・。確かに実在する・・ということは・・」というような感じでプレイしてしまったくらいですしね。なのでシナリオ重視か面白さ重視でエロゲー選んでいますっていう人にはオススメかもしれません。注意点というかプレイ中に、光が点滅するところがあるので、その辺だけ気をつけてプレイしてください。ストーリー中に武器を使用している場面などによく点滅します。テキストは下固定の白文字。初期設定で問題なく見れます。ゲームの操作性も問題なく体験版を終えることができました。ゲームの内容の傾向は、インテリなエロゲ、スリリングな展開かなと思います。
エドワルダ
8,125円