現在はエロゲーの体験版、製品版の感想、紹介をしています。
ベルベット CV:風音常に冷静沈着な異国の少女。葛城葉子を所長とする 葛城霊能探偵事務所 のスタッフであり、霊関係の事件の調査 及び解決が彼女の仕事である。“旧校舎の幽霊” の調査中に社と出会い、呪われてしまった彼と行動を共にするようになる。日本語を流暢に話すことは出来るが、読むことは出来ない。そのため学食で食事をとる時には、社にメニューを読んでもらわないと食券を購入できない。
雛森 佳奈 (ひなもり かな) CV:萌花ちょこ社のクラスメイトで、二年生の女学生。生まれつき霊を見ることができ、取り憑かれてしまった社をそれとなく何度も助けていた。知り合い以上友達未満な微妙な距離感であったが、社が霊を見れるようになってからは急速に打ち解け、学園の七不思議を解決する仲間となる。現在は霊のことを勉強するために、同じく霊視の力を持つ親戚の家に居候中。
葛城 葉子 (かつらぎ ようこ) CV:杉原茉莉約二年前に開業した 葛城霊能探偵事務所 の所長。 様々な経歴が謎に包まれた正体不明の女性。霊に関する深い知識と、様々な霊障を力尽くで跳ね除ける底知れない力を持つ。霊の事情に関係なく強引な(かつ彼女にとって楽な)手段で解決することが多く、商売敵のとある霊能探偵事務所とは方針の違いで対立することもある。煙管を常に持ち歩いており、重度のヘビースモーカー。
久住 美里 (くずみ みさと) CV:上田朱音社の幼なじみのお姉さん。そして “久住美雪” という名の、売れっ子ホラー小説家でもある。数年前までは会社員として働きつつ作家業を営んでいたが、現在は退職し執筆に専念している。非常に不規則な生活を送っており、身の回りの世話をしてもらいたいという口実で社を住居兼作業場のマンションに呼び寄せ、同居するようになった。もともと世話焼きな彼女はむしろ社の面倒をよく見ており、実の弟のように可愛がっている。
るり / るか CV:結衣菜校内で目撃情報があがっている謎の双子。おそらくは学園の七不思議の一つ “トイレの花子さんズ” ではないかと思われる。彼女らと鬼ごっこをして捕まると殺されるという危険な霊のはずだが、とても協力的で社たちに手を貸してくれる。常に無表情で何を考えているかさっぱり分からない。そして、音もなく背後に突然現れるという心臓に悪い登場を好む。
原田 望 (はらだ のぞみ) CV:みる自殺した四人の女学生の一人。いまだ成仏できておらず、霊として校内を彷徨っている。おとなしい見た目に反して恐ろしく陽気な性格で、死を悲観することなく幽霊生活をエンジョイしてしまっている。困ったことに相当なイタズラ好きで、もし何もないところで転んでしまったり、目を離した隙にお弁当の白米にふりかけが掛かっていたりしたら、間違いなく彼女の仕業である。
主人公佐伯 社 (さえき やしろ)なんの変哲もない平々凡々な学生、のはずだったが、“旧校舎の幽霊” に呪われた影響で、霊が見える体質になってしまう。おかげで幼少期からたびたび原因不明の体調不良に襲われていたが、その理由が自身の霊を寄せやすい体質のせいであることを知る。死の呪いを解くために、ベルベットらと協力して学園の七不思議の解決に乗り出す。
中島 修司 (なかじま しゅうじ) CV:竜崎大河社のクラスメイトで大親友。 交友関係がとてつもなく広く、男女問わず人気者。特に女子人気が高いのだが、すべてを台無しにする残念行動が目立つため、多くの女子は告白前に彼に幻滅する。ホラーが大っ嫌いで、超恐がり。巻き込まれた心霊現象を早く解決するために、その広い交友関係を駆使して様々な情報を集めてくれる。
加賀見 真 (かがみ まこと) CV:土門熱霊の未練を断ち成仏させる “お役目” を担う、加賀見家 八代目当主。年相応に落ち着いた、心優しい青年。大学を卒業して社会人となり、仕事に追われる毎日を送っている。
伊予 (いよ) CV:真宮ゆず加賀見家に棲みつく座敷わらし。見た目はあどけない少女だが、中身は下ネタ好きのおっさんである。そして廃が付くほどのゲーマーで、一日中自室に引きこもっている。加賀見家の相談役としてお役目の手助けをしていたが、真が経験を積み成長したことで、最近はあまり口を挟まなくなった。
葵 (あおい) CV:桜川未央真に仕える鬼の一人。人や物に宿る思念を読み取る特殊な力を持つ。見た目通りの性格で、猫のように自由気ままにマイペース。寒い時期はこたつの中に引きこもり出てこない。主人である真の帰りがいつも遅いのが最近の不満。
芙蓉 (ふよう) CV:御苑生メイ真に仕える鬼の一人。霊などの本来見えないモノを可視化する力を持つ。加賀見家の家事を担っており、彼女の作る料理は絶品。葵の妹なのだが芙蓉のほうがしっかりしており、マイペースすぎる姉の世話に手を焼いている。
アイリス CV:藤咲ウサ真に仕える鬼の一人。テレパシー能力を持ち、肉声で話すのが苦手。鬼三姉妹の末妹であり、やはり葵よりしっかりしている。いつも抱いているぬいぐるみの名前は “ウーパくん” でアイリスの奴隷らしい。
Hシーン体験版でのHシーン無し
ストーリー(※ホラー・グロテスクな表現有)主人公、佐伯 社 (さえき やしろ)は毎日のように同じ夢を見ていた。・・と言っても内容は全く覚えていない。しかし目覚めたあとの気持ち悪さだけがくっきりと、はっきりと、残っている。おかげで全く疲れがとれない。二度寝しようと試みるが、ノックの音と共に、姉さんの声。社の幼馴染のお姉さんである久住 美里 (くずみ みさと)に起こされて、部屋から出ることに。朝の挨拶を交わしながらも美里に作ってもらった朝ごはんを食べながら社の将来の事について話し始める美里。食事を終えて美里とも別れ、学園に向かう社。電車通勤の連中がこのあたりで合流するから、もう少し時間がたつと今以上に賑やかになるため、その混雑に巻き込まれたくなくていつも早めに登校していた。すると背後から声をかけられ、少し歩くペースを緩める。声の主が追いつくのを待つと、おはようと挨拶をされる。息を弾ませ、社のクラスメイトで、二年生の女学生である雛森 佳奈 (ひなもり かな)が隣に並ぶ。時間があれば、こうやって一緒に登校していた。密かに楽しみにしている時間だったりするのだ。ちょこっと会話した後に、今日は久しぶりに委員会があるということで一緒に図書室いこうね。と佳奈に誘われたので、了解と返事をする社。いつの間にか、ここまで親しくなれた。ふと社は思った。彼女が自分に声をかけた理由を。こうやって一緒に登校し、おまじないと称して俺にスキンシップを試みる理由を。もしかして彼女は、俺の事が好きなんじゃないかと・・。ちょっとくらいそんな期待もしたくなるものだ。教室に入り、再び佳奈と挨拶を交わした後、同じクラスメイトで大親友の中島 修司 (なかじま しゅうじ)とも挨拶を交わす。適当すぎる友人と話しながらも授業が終わってからというもの、二人で一緒に食堂にもいったりしていた。いつものように席を確保して互いに券売機に向かうも、ふと視界に見慣れない女の子が映る。外国人?留学生?制服を着ていない銀髪の少女が圧倒的な存在感を放ちながらもじぃっと券売機を見つめている。・・と、なにかに気づいたように顔の向きを変え、一瞬だけ視線が交わる。銀髪の少女は社に声をかけてきては「うどんが食べたいの」と。声をかけられると思わなかったので、余計キョドるも、丁寧に教えてあげた後に社を見ずに礼を言い、食券を取ってカウンターへ向かっていった。その後に他にも席が空いているというのに、何故か銀髪の少女は社の隣の席に座り始め、軽く自己紹介をし始める。銀髪の少女の名はベルベット。余計な質問に一切答えない感じのよくわからない女の子だった。けれどこれが運命的ななにかなんじゃと考えてしまうのは、想像力豊かすぎるだろうか。また会えることを期待してみよう。ベルベットは金髪の女性と会ってなにやら会話をしている。ベルベットが他人に話しかけるなんて珍しいとのことだったのだが、なんでもベルベットは「あの子は私と同じ状況。次に殺されるのは、私じゃなくてあの子かもしれない」社の事を言っているのだろう。どうやら近日中によくないことが起きるとベルベットは感づいていた。授業も全て終わり、佳奈と一緒に図書室にいく社。図書室につくなり、仕事を言い渡される。新刊がいくつか入ってきてるから、それに合わせて色々と入れ替えたり特設コーナーを作るんだと。内心、社は面倒くさいと思った。やけにオカルトコーナーを作る事に疑問を感じる社。普通、心霊特集は夏にやるものだと思うのだが。そんなことを呟いていると、佳奈もそうだね。と返事をする。何でも「あんな事件があったからこそ、季節はずれのブームになってしまったのかも。」と付け加える佳奈。社もその事件について思い出し始める。もう二ヶ月くらいたったんだろうか。まだかなりの頻度で話題に出る、あの事件。3年生の女子が亡くなった。それも4人。朝礼で校長が、不幸な事故があったと話していた。でもそれが事故では無かった事は、皆知っている。自殺したんだ、4人とも。先に一人が。数日後に、3人が。この学校で。ぐちゃぐちゃになって倒れていた女子生徒の一人を誰かが見たそうだけど、それが本当かどうかは定かじゃない。けれど自殺したのは本当で、テレビで報道されるほど騒がれはしなかったものの、新聞の片隅には載った。ネットニュースでも取りあげられていた。遺書が見つからなかったことから事件性があるのではって、警察が調べていたようだが、結局は自殺で落ち着いたみたいだ。けど、遺書が見つからなかったからこそ、生徒達の間では、ただの自殺で終わらない。最初は女子達の間で。気づけば学校全体に。尾ひれ背びれがついて、広まっていった。その結果がご覧の通り、図書室に階段特集コーナーができるくらいの心霊ブームとなる。学園の七不思議なんてものがいつの間にか生まれていたりして。くだらないと思うし、他人の死に乗っかって楽しんでいる連中にうんざりもする社であった。そんな七不思議の中でも一番熱いのが、旧校舎の幽霊。人を呪い殺すというものであり、つけくわえるならば、あの4人の女子校生を殺したとまで噂されている。よくそんなタチの悪い噂を考えるなとも思っていたのだが、どうやらこの噂は、昔からあるらしい。親友の修司が一部で語り継がれたのだと。この噂が元々あったから、今の七不思議のブームができたのではないかと社は考えていた。突然の話に佳奈は黙ってしまい、表情もなんだか不安そうだったので流石にこわくなったのかと思えば、逆に興味が出たらしく、のろいのかけ方を知っていた社は佳奈に覚えている限りのことを話し始める。旧校舎の使われていない下駄箱の、入り口にたって一番右側の列の上から三番目、右から五番目に手紙を入れると呪いが完了とのことだ。具体的な手紙の内容ってどんなものかと佳奈に問われるも、呪い殺すのだから、対象となる人物を殺してくださいとかそういうありふれたものだろうと社は佳奈に説明する。流石にそんな手紙、出す人はいないといいけど。と佳奈が一言。社も全く持って同じ意見だ。そして真に受けるアホもいないと信じたい。こうして旧校舎の幽霊、七不思議の話を終えるのだった。仕事も終え、佳奈と一緒に帰る事になった社。佳奈が部屋の鍵を返してくるとの事で廊下で待っていたのだが、一人になった途端、リィン・・とか細く透き通った音が響く。照明が落ち、停電かと思われたのだが職員室は慌てた様子も無く静かなもので。手探りで進み、職員室に入ろうとして、ぎょっとする。廊下の奥、誰かが佇んでいた。制服を着た女の子だろうか、長い髪で表情はよく見えない。しかしこっちをじっと見つめているという、自分でもよくわからない確信があった。次に声が。誘われる。明瞭で、透き通った、まさに鈴のような声が。そうするのが当然であるかのように、意識することなく、足が前に出る。ああ、そうだ、かのじょと・・・。いかなきゃ。いかなきゃ・・・。そこへ何者かが社を止める。頭がぼんやりしているせいで、認識に時間がかかったが目の前にはベルベットの姿が。気づけば照明も元通りになっていた。社はベルベットに先ほどの制服の少女は一体なんなのかを問うのだが、社に対してベルベットは「あなたは、呪われている」と一言つぶやき、その場を立ち去っていく。社は呪われているといわれても、どういうことなのかさっぱりわからずにいた。そこへ佳奈が戻ってきては不思議そうに社を見ているのだが、平然を装い、二人で一緒に帰ることに。翌日、いつも通りに登校して食堂で修司と食事をしているも、七不思議の話をしては、自分ももしかしたら呪われているのかもしれないと修司に話すも、なら確かめてみるかと返事をする。社がもし呪われているのであれば、その下駄箱の中に手紙が入っているはずだということで、食べ終わったら旧校舎の下駄箱を確認することになったのだった。そして食後、下駄箱の前に立って中を確認してみると、最悪なことに手紙が入っていた。封を開け、封筒から手紙を抜き取る。もしかしたら・・と社は不安になるのだが、手紙にはこうかかれていた。「ベルベットを殺してください」社も修司も、表情を強張らせ無言になる。こんな展開、まったく予想していなかった。修司と別れた後、佳奈に昨日の放課後の停電について聞くため、探し出すことに。見つけては昨日の放課後に停電ってあった?と聞けば、そんなことはないとの返事が。もう確定してしまった。あの暗闇の世界に社とベルベットだけがいた。ベルベットは社が呪われているといった。それなら、ベルベットも呪われている。あの、旧校舎の幽霊に。ベルベットの言っていたことは確かだったのだ。佳奈は社の様子がおかしいことを察したのか、昨日から様子がおかしいということに気づいていて、私でよければ相談に乗れる?と心配してくれた。話が長くなりそうだから、放課後の図書室で、詳しい事情を説明することに決めたのだった。放課後になって佳奈に昨日起きたことを全て話した。停電のことも、幽霊のことも全て。佳奈は真剣な顔で社の話を聞き、もし本当にのろいにかかっているのであれば、急いで旧校舎の幽霊をなんとかしなければならないと話す。社は修司がのろいを解く方法を探してくれたものの、方法がないということだったので、佳奈は成仏させるしかないと言い始め、再び夜中の図書室にきてほしいと佳奈に誘われるのである。そして真っ暗な図書室で佳奈と社は二人きり。今回の目標は、ひまず旧校舎の幽霊に会うということで、ひとまず社が幽霊に出会った場所にいき、出現する条件のわからない幽霊と会話できるかどうかを確認することにした。幽霊の現れた場所にくるも、誰もいないはずの校舎から足音が聞こえてくる。先生が見回りでもしているのかなと思って隠れて足音のする方を見ると、ベルベットらしき人物が下駄箱の方から出てきて、階段の方へと歩いていくのが見えた。二人は何故こんな時間に校舎にいるのか気になって、ベルベットを追いかけることにした。階段を上がり、あがり、そしてこの先が屋上というところまでくる。ふと自殺したあの生徒4人の一人が、そこで身投げしたということ事を思い出す社。しかし、気になった社は佳奈と二人一緒に屋上出ることに。視界が開けたその直後。ベルベットはそこにいた。もう半歩前に進んだら落ちてしまいそうな、屋上のへりの際の際に、佇んでいた。ベルベットの名を呼ぼうとしたとの途端、佳奈が社をとめる。何故?と振り返ると、彼女は震える手で指さした。そこにいたのは、ベルベットだけではない。ベルベットに寄り添う、一人の少女。昨日見たあの制服の女の子だ。夢に幾度と無く現れ、一緒に逝こうと囁いた、旧校舎の幽霊。人を殺す呪い。ここで女子生徒が身を投げた。自分の意思で死を選んだというより、あの女に殺されたというのが正しいか。じゃあ、ベルベットも殺されてしまう?恐怖に身体が震えるも、助けなければと、振り絞った勇気。しかしもう遅かった。視界から二人が消えていった。ウソだろと思いながらも、社はベルベットが落ちた場所へ向かうために階段を駆け下りる。倒れているベルベットを見つけるも、現実は残酷なものだった。あの女はいない。そこにはただ血を流し横たわっているベルベットの姿だけがあった。社と佳奈はベルベットの死に怯える。社は呪われていることを知りながらベルベットを救えなかったことに憤りと、死んでしまったことに対する悲しみでいっぱいだった。佳奈はもしかしたらという思いで救急車を呼ぶのだが、そこへ救急車が必要ないと佳奈に向かって誰かが声をかけてくる。先生に見つかったのかと思えば、視線の先には見知らぬ女性。ベルベットを見てもまったく動揺せず、口元には笑みが浮かんでいた。「目撃者二人、厄介なことになった。派手にやりすぎだよベルベット、さっさとおきな」と死んでいる人間に対しておかしなことをいう女性。すると女性の理不尽な要求に答えたように、ベルベットが呻いた。社はうそだろ・・とただただベルベットが動いていることが信じられずにいた。救急車が必要だと判断した社を止める謎の女性。早くしないとベルベットが・・と慌てているのだが、女性はそんなことをする必要はないと説明する。むしろただ見ていろ、と。ベルベットに視線を向けると、あろうことか血が消えていく。佳奈も社も驚きの表情を見せる。消えていくというより、彼女の体の中に血が戻っているようにも見える。逆に曲がっていた関節も、鈍い音を立てながら正常な向きに戻り、身体の傷も消え、ベルベットは何事もなかったかのように起き上がるのだった。ベルベットは謎の女性と会話するも、何故そんな平然でいられるのか混乱していた。この感情を共有すべく佳奈を見るも、佳奈が口にした言葉が更に社を困惑させることになる。「まさか、鬼?」と謎の女性に向かって声をかける。女性はどうやらそっちお嬢さんは少しは話がわかるらしい。と社はますます困惑する。しかし世間話している時間もないとのことで、ベルベットと再び会話をし始める。「旧校舎の幽霊は確かに存在していて、人を殺す。速やかに排除する必要がある」とベルベットは話す。早速排除に取り掛かろうと女性が言うのだが、佳奈はその排除とは具体的に何をするのかが気になり、女性に再び質問する。意味が分からないなら、辞書でも引くといい。と答えてはくれなかった。佳奈は霊を二度殺すなど許されるはずがない。と社には分からない何かを理解しているかのように女性と話すのだが、女性はただただ佳奈の言い分が座敷わらしのとこのモンだろう。と気に食わない様子だった。その後彼女は自己紹介を始め、葛城 葉子 (かつらぎ ようこ)と名乗り始める。あんたらの商売敵だとも言っていた。佳奈には何の話か理解できているのだろう。もはや社は話についていけず、ただただ会話を聞くだけだ。意味がわからないまでも、あんたらの中に社が入っていない事は明確で。佳奈は自分が追っている案件だからこそ、葉子に対し、手を出さないでくださいと話すのだが、葉子は別に構わない。こっちは正式に依頼を受けているのだが、そっちは?当主様は承知しているのか?と佳奈に問う。佳奈は何も答えず黙ったままでいると、葉子はご当主様公認だとしても、佳奈に従う義理は無いと答え、ベルベットと共に去ろうとする。社は我にかえってベルベットが去る前に、声をかけてしまった。身体は大丈夫か?と。ベルベットは「ええ」と答えた後、何を思ったのか歩き出していた葉子を止め、社にカードのような名刺のようなものを手渡した。ベルベットは困ったことがあったらここに来て。と社に一言いってその場を去っていった。見えなくなるまで見送ったあと、名刺に書かれている文字を目で追った。葛城霊能探偵事務所。うさんくらいという言葉がでかかったけど、今の社にはそのうさんくささを否定できなかった。だって見てしまったから、理解を超越した、怪異を。名刺をポケットにしまい、佳奈と一緒にその場を後にした。唯一つよかったことと言えば、ベルベットが生きていてよかった。本当に。体験版では、このようにして実在した幽霊と対面するといった、エロゲーならぬホラゲー要素を含んでいるため、ドッキリするような展開だったり、グロテスクな表現が苦手な方は少し様子見したほうがいいかもしれません。っていうのも、ストーリー紹介した後、ここで今更そんなこと言われても・・・って感じでしょうか。一応感想の横にホラー注意と書いたんですが、どうでしょうか。僕は別にあまり怖いと思いませんでしたが、さっきから何故か背中辺りが寒くて変な感じですね。制服少女の顔がリアルすぎてヤバイとかも思いませんでしたし、謎の二人の少女が背後に突然現れてもびっくりしませんでしたし、扉を開けたら無数の赤い目がこちらを見ているとかってなっても怖くありませんでしたし、数え切れないほどの小さな女の子が暗い表情でこちらを見ていたとしても怖くありませんでした。まあ正直言うと怖いです。ウソをついてすみません。旧校舎の幽霊さんの顔がリアルすぎて恐ろしい。あれは描いたのだろうか普通に実写だったのだろうか、よく見てもわからないほどのクオリティでした。制服と顔を一緒に見ると、どう見ても顔が明らかにリアルすぎて浮いているので、実写に賭けましょう。個人的には幽霊さんと会ったときに確かに怖かったんですが、それよりも不気味という印象の方が強かったですね。よく検索してはいけない言葉とかで怖いサイトに引っかかってしまった時の、あの怖さよりかは下です。こういう幽霊とかが出るシーン所で、普通の立ち絵かと思いきやカサカサと動いて画面にでかく顔がアップされるみたいな展開があってもいいかなと思います。インパクトに欠けていたような気がしました。そういえば、この後ベルベットさんたちと別れた後の佳奈さんたちはどうなるの?ってことですが、翌日、改めて葛城霊能探偵事務所に向かっては、葉子さんと佳奈さんの正体について語られています。佳奈さんは旧校舎の幽霊を成仏させるお手伝いをするのがお仕事です、と。つまりは仕事として普段からこういう霊に対するお仕事をしているので、社くんの七不思議に対する話に怖がらずにヤケに協力的であったことの説明がつきます。一方、葉子さんとベルベットさんも別の霊能探偵の一員なのですが、何故昨日の旧校舎の一件について揉めていたのかと言えば、葉子さんとベルベットの目的が排除であること。佳奈さんの成仏とは違い、幽霊を殺すことを目的としているため、自分が成仏を目的としてやってきたというのに、突然葉子さんが現れてはそれを邪魔されて、しかも排除、霊を殺すといい始めたので揉めていた、ということなのです。互いに幽霊に対する考え方が違うので、ここら辺の葉子さんと佳奈さんのセリフというか、会話シーンは見ていて面白いですね。肝心のベルベットさんが何故生き返ったのかという所ですが、どうやらベルベットさんはヴァンパイアのようです。滅多に死なないけれど、一応死ぬらしいですね。どういった条件が死に繋がるのかは話してくれないらしいです。そしてベルベットを殺してほしいと手紙を出したのは葉子さんたちであり、実際に幽霊がどのようなものかの確認も兼ねて出したということです。更にここから面白いなと思ったのが、この旧校舎の幽霊に呪われるにあたって、手紙を出すのが条件なので社の名前を書いて手紙を下駄箱の中にいれたものがいる。という謎が残ります。ベルベットさんの話によれば、ベルベットさんがぐちゃぐちゃになったあの夜から一ヶ月前に手紙を入れる際に、下駄箱の中は空だったというので、それ以前に手紙を入れた何者かがいるということになっています。幽霊を使ってこのように犯人は誰なのかと探し出しながらも、旧校舎の呪いを解くために幽霊に対する考え方の違う佳奈と葉子たちが旧校舎の幽霊を、社をなんとか守るべく動き出すといった感じでした。(といっても後に身近な人を守る力が欲しいと思い始めた社くんが葉子さんの事務所の一員になるわけですが。)葉子さんは排除すると頑なに決めている中、佳奈さんは幽霊をどのように成仏させるのだろうかとか。これ以外にもまた幽霊たちがまた出てくるのかという恐怖と共に話を進めていかなければならないわけです。体験版をプレイしてみて思いますし、感想書いてて改めて思いますけど、これ製品版とかも相当面白そうな話になってそうですね。複雑な話でもなく、とても理解しやすい面白い話。オートにしながらじっくりとプレイしたいですね。ちょっと購入とかも考えてしまいそうです。迷う。ゲームのテキストは下固定、白文字。初期設定で問題なく見れます。ゲームの操作性も問題なく、無事に体験版を終えることができました。ゲームの内容の傾向としては、スリリングな展開、癒しゲー、鬱ゲーでしょうか。
7,560円